190310 PRAY In The FLAME ②
◆07.ちいさないのり
・自分の中のいろんな人物を思いながら、
けれどあくまでなるべく冷静に、「彼らになりきらない、彼らを見守るだけの者」の視点
―これもストーリーテラーのように…という気持ちでいつもうたっています。
・でも間奏明けのサビ
「願ったすべて 忘れさせて
眠りの中 抱いていて」では、 わたしの中のアレク君成分があふれて思わず感情的になってしまいます。
・「もう、明日は来ないよ」 の部分はいつも、自分にとってとびきり明るい声で、笑顔で歌っています。
(…ここまで書いてて思ったけど、笑顔とか表情とかってどのくらい幕越しに見えてるのでしょか…!)
◆08.影
・久しぶりの曲パート2! 楽しく、ゆらゆらゆれながら歌わさせていただきました!
・私的に忘却舞踏と精神的な色が近い曲です。
自分の輪郭がなくて、「だれにもふれられない」、 「だれとも時間を共有できていない感覚…時差…」 自分自身を抱きしめても、それもすり抜けてしまう、ようなこの曲を、 皆様の前で、リアルライブで歌わさせていただくことは自分にとってなんだか特別な意味のあることでした。
◆09.wake up
・ルビーおねえさまになりました。…いえ…なんといえば… 自分の中の彼女もまだ見えきってない、自分にとってもミステリアスな彼女だけど… でも、なんだかそんな感じの、「見守る者」のような人物になった気がします。
・自分の曲はわりと「具体的な相手」がいない曲が多いです。 「きみ」といっていても、「きみに直接つたえる!語りかけている!」とかでなくて 基本的には自分の中だけで、
…もしかしたらその「きみ」も存在しない、自分の理想か幻か、自分自身なのかもしれないくらい
なので「SLEEP HOUSE」は、のちに作った物語や人物抜きに考えても、 「具体的な誰かに語り 問いかける」曲が3つも入っていて(READY、Pillowman、wake up)、 そこが特徴的だったり不思議だなと自分でも思います…。
・今、だれに歌っているのか? 「もう何もかも見た、もうたくさんなんだ、もうこの世界には、何もない…」と言って
眠りや夢の世界へ逃げているのはだれなのか?
それは皆さんにももしかしたら当てはまるかもしれないし、
やはり、誰より「私自身だ」と思いました。
と同時に、「目を開けて、起きる時間だよ」と「わたしが堂々と言っていい言葉なのか」とも思いました。
・…わたしは誰?どんなひと?
MCで、お話しさせていただいているときと、 歌っているときの自分は 「ちがうだれか」だ、と改めて感じました。
自分がずっと閉じ込めてきた、 本当に言いたかったことを言えなかった自分が、 曲や人格(キャラクター)になって、 それを順々に、皆様の前で、舞台の上で演じて歌わせていただいている。 それを聴いて、 そんなわたしを見ていただけることが、本当に感謝の思いでいっぱいで…
・「わたしは誰なのか?どんなひとなのか?」 と、自分でも未だにわからず、 答えの出るものではないと 自問自答することすら放棄していましたが、 皆様の前でいろんな人物になって、 「どれも わたしで、ホントウで、それでいいんだ」 と思うことができました。
◇朗読/ヘッセ「病気」
・ヘッセさんの詩は暗いのが多いです…
どの詩にしようか迷ったのですが、 「考えることも 泣くことも 笑うこともできない」 「ただ眠りたい。百年も千年も眠りたい」 「白日の光はひどく意地悪で、敵意を持っています」 というところが好きで、この詩を選びました。
・ヘッセさんの詩は、いじけていたり、弱かったりする自分を 偽ったり強がったりせずに、素直に語っている感じがするところが好きです。
◇10.スイッチ
・最初、ピアノ単音を人差し指でスイッチを押すように弾きました。 ピアノアレンジも悩みましたが、この曲自身とてもパステルで透明度の高いシンプルなイメージなので、
その原曲になるべく基づいたアレンジにしました。
・間奏は「エラー」的なフレーズを入れました。
また弾き語らさせていただく機会があれば、意識して聴いていただけると…^^
・初期の曲ですが、いろんな方に覚えていていただけて、弾き語りで聴けてよかったと言っていただけてうれしいです。
◇11.Lullaby
・スイッチからのララバイです。
最後らへんの和音の音をひとつ、CD版とわざと変えて弾く試みをしたところがありました。
・うっとりしつつも、情熱的に、でも熱っぽくなりぎないような、
自分をコントロールするのにドキドキする曲でもあります…!
■MC 03■
・死ぬ夢を見た話など、笑ってくださりありがとうございます。
・ピアノの緊張が解け、ここからライブ終盤に向けて盛り上げていくところ…!!
と、心の中で思いました。
もう、時折突然やってくるような異常な緊張や震えの影は、完全になくなっていました。
◆12.不眠症ロンリーガール
・前回のライブよりも楽しく歌わさせていただきました!
お月様みたい、のところや右よし、左よしも…
(この曲だけでなく、いつか何かでもっと動くところ増やしてみたいです…笑)
・「ウタエ…」からのラララの間奏で 途中耳に手を当てたのは
「みなさんも…一緒に…うた…っ…」とひっそりあこがれていたからで…
やってみたかったんです…えへへ…^^*
◆13.74
・わくわくしました。
技術的な話なことにもなってしまうのですが
この曲は特にAメロが 音の跳躍など難しくて、 でもその難しさが、まるで「姫がヒーローに課した試練」の難しさみたいだとも思ったりして、 挑戦するような、戦っているようなワクワクする気持ちになります。
・また、トビーさんと合作していたとき楽しい前向きな思いを思い出したり、 いま、舞台上でひとりじゃないんだ、あのユーモラスなヒーローが一緒に歌ってくれてる!と心強く感じました。
朗読~◆14.かそう
・はじめて、「作りたての新曲」を演奏させていただくことができました。 (時々お話しさせていただいていたように、最近は「新曲です!」と発表しても、
実は2年以上前にできて温めていた曲でした…ということがほとんどなので…) 去年9月のライブを終えて、そこから「次、自分は何をどうしたいのだろう」と自問し、 小説やいろんな作品に触れ、いろんな刺激を受けて…
・今回のライブで歌わさせていただくのが、ドキドキで楽しみでした。
この曲を「今」、歌わさせていただけることがうれしい。 この言葉をうたう 今のわたしを、見ていただけてうれしい。
・永遠に燃え続ける炎はない。 けれど、灰になっても、 その灰が元は何だったかは、変わらないし、 どんな炎によって焼かれたのか、という事実も変わらない…
・自分の感情も移ろう。
今、「悲しい!!」「痛い!!」と激しく泣きわめいても、いつかは落ち着く。
怪我した直後はこの世で一番自分がかわいそうだ、というくらい
泣きわめいていたのに、3日後にもなると
「どうしてあんなに泣いてたのか…」と自分でもあっけなくなるような…
自分ですら、「今の自分の感情」を信用できないときがある。
「今」この感情をさらけだしていいのか。知られてしまって、滑稽じゃないか。無様じゃないか。
相手だけでなく、目の前の未来の自分にも軽蔑されないか。後悔しないか。
そんな、身構えるような思考が、自分の中では常々ありました。
でも、その考えも完全に、この歌のとき 燃え尽きていました。
たとえどんなに滑稽に、感情的感傷的に、ひとりよがりに、今の自分が映っていても、かまわない。
無様で、自分の感情を制することのできない者と思われてもいい、
わたしは今この瞬間の真実の感情を示すんだ!と、決意を固めていました。
◆15.きみでないのなら
・「かそう」で、「永遠を裏切るぼく」の嘲笑を歌ったあとに、 この曲を歌わさせていただくことに、意味を感じました。 意味というか…
矛盾?というか…
先ほども記したように、「みんなわたしで、どれも本当」なのだなと、
真っ白な絵の具も、真っ黒な絵の具も持っていて、 ほかにもいろんな鮮やかな色の絵の具をたくさん持っていて… それが混ざって、「鮮やかな灰色」になっているのが、「いときはな」の普段の顔なのだと、
「最初から灰色だけの絵の具」のチューブから出てきた灰色じゃない、と…。
って、「きみない」の話からぶれてしまいました…!
・・・・・・・・・・・・
encore◇16.夢日記
・アンコールも、ありがとうございました。 クッションにも注目していただけて、うれしかったです…!
前々日くらいから、どうしよう…Pillowman今回セットリストにないけど…
と思いながら、ちくちくスタンバイしていました笑
・自分の出発点で、大切な曲。 ちょっと不安定な感じの和音進行や旋律ですが (私的に、なんか厚い雲いっぱいで、光が透けてて、 きれいだけど…青い空が全く見えない、晴れ間がない、みたいなイメージ) それが好きだ、と…
・あっ…そういえばピアノ電源オートオフ事件を思い出してしまった… ところどころカッコがつかなかった…と反省しています
(カッコつけようとしてもドジな本質はもうバレバレかもですが…
優しく笑ってくださり 本当にありがとうございます…)
・「EYE」の旋律が、間奏からじわじわやってくる…アレンジにしました。このアレンジはとても自分で気に入っています。 そして最後、「ぼくは、みたい」を言いました。
・「ぼくは、目を閉じていよう。」 望んだものが、この現実になかったから。 優しい世界じゃなかったから。「君」もいないし。 目を閉じて、願ったすべてがある「ゆめ」をひとりぼっちでみていよう。
…本当は「望んだものがあった」「優しい世界であってほしかった」「君がいてほしかった」 ひとりぼっちで頭の中に描いた理想偶像の君じゃなくて、本物の生きてる君が見たかった。知りたかった。
自分だけの「ゆめ」の世界を描いて、王国を築いて、そこにひとり浸るのは 「逃げ込む」ことでもなくて、素敵な救いだと思う。 でも、この歌の自分はどこか「拗ねすぎてしまっていた」 「現実に、あらゆるものに、自分自身にも期待することを放棄していた」ような性質があります。
なので…………
なんて書けば…
・ほしいオモチャを買ってもらえなくて、すごい泣いて、 でもさいご「やっぱりあんなのもういらないもん!どうせ壊れるし!」なんて自分でも意地張って言っちゃって
(欲しい対象の悪いところをわざとたくさん浮かべて「欲しくない」と自分を思い込ませ諦めさせる作戦のやつ)、 けど去り際に「やっぱりほしかったな…」とひとりポツリとつぶやくみたいな… ああ〜謎な例えになってるかもしれないです!もっといい表現をさがしたいです…!!
・そんな感じで、本当は「みたかったんだ!」 と、EYEのメッセージを旋律と言葉で混ぜました。
・自分で言うのもなんですが、アレンジが浮かんで、練習して、
通して演奏できるようになりたてのとき、時々 最後の「ぼくは、みたい」で自分でも涙が出てくるときがありました。
(弾き語りは練習中の悔し涙が多いので、それ以外の涙は珍しくて…笑)
涙が出て、自分でも「ああ、そうだったんだな、見たかったんだな」と思いました。
・当時の自分に、
「ネジも、風船も、…物はみんな無くなるし、忘れるし、忘れられるし、 あいする「あの子」もどこにいるかも 誰かもわからないし、いないかもしれないし、
世界も優しくないかもしれないし… 何も見たくないときもあって、休んでてもいいよ。
でも、 いつか一緒に「見よう」。
あの詩人たちが歌った世界は、夜は、星は、花は、美しくて、
まだ知らないステキなこと、ステキな出会いがきっとたくさんある」
と言ってあげたいです。
…当時の自分…当時の自分…? といっても今の自分の芯にも彼女はしっかり存在しているので、 自分自身の中で会話します…(?)
◆うまく…しめくくれない…!!! ここまで勢いのまま書かさせていただきました。 静になって読み返して訂正もしましたが… ここまで長文・乱文、お読みくださり本当にありがとうございました!
◆お花や贈り物、メッセージボードも本当にありがとうございました!!
この日の思いを、いただいた気持ちを胸に、これからも頑張ります。